🧭

開放性

心が、新しいもの・抽象的なもの・美的なものへ、どれだけ手を伸ばすか。

O in OCEAN

こう表記されることも: openness · intellect/imagination

開放性が測るもの

開放性は、その人の精神生活の広さと深さを測ります。目新しさへの欲求、曖昧さへの耐性、芸術や観念への応答性。五つの特性のうちいちばん直感に反していて、研究者がいちばん議論するものでもあります。理由の一つは、いつも一緒に動くとはかぎらない二つのもの——知的好奇心と美的感受性——を混ぜているからです。

知能と取り違えられることがいちばん多い特性でもあります。相関は本物ですが、ささやかです。開放性が予測するのは、その人が何について考えたくなるかであって、どれだけうまく考えるかではありません。開放性の高い平均的な能力の人は、開放性の低い高能力の人より変わった関心を持ちます。そしてそのどちらの事実も、どちらが仕事で優れているかを教えてはくれません。

日本語ではこの混同が一段強く出ます。日本語版の尺度でこの因子に「知性」という訳語があてられてきた経緯があり、「知性」と書かれていれば頭の良さの指標として読むのが自然だからです。しかしこの因子が測っているのは、心が抽象や未知のほうへ向かうかどうかであって、向かった先での出来の良さではありません。「経験への開放性」という長い訳語のほうが、測っているものには近いものです。

開放性が高い

スコアの高い人は、馴染みのないものを探しに行きますし、問いを開いたまま抱えていられます。芸術、理論、変化に引き寄せられ、そしてルーティンを、単に退屈というより本当に消耗するものだと感じます。

どう見えるか

  • ·解けた問題より新しい問題を好む
  • ·「まだ分からない」と長いあいだ言っていられる
  • ·型にはまらない人や考えに引き寄せられる
  • ·論に基づいて考えを変える
  • ·時間より関心のほうが多い

開放性が低い

スコアの低い人は、既知のもの、実用的なもの、実証済みのものを好みます。これは好奇心のなさではありません。馴染みのない領域を横断する広さより、馴染みのある領域での深さを好むということで、信頼性とやり遂げる力に強く結びついています。

どう見えるか

  • ·すでに機能している方法を好む
  • ·応用のない理論に苛立つ
  • ·何十年も変わらない好み
  • ·変化のための変化に懐疑的
  • ·より少ない領域での、深い熟達

六つのファセット

想像

目の前の作業から離れて心が過ごす時間の量

芸術的関心

芸術と自然のなかの美への応答性

情動性

自分の感情への気づきと、その居心地

冒険性

新しい活動と不慣れな場所への欲求

知性

抽象的な議論から得る楽しみ。能力ではなく、楽しめるかどうか

自由主義

権威と慣習に異を唱える構え

恋愛関係での開放性

開放性が関係満足度に効く度合いは、協調性や神経症傾向より小さいのですが、パートナー間の差が大きいと、人生の組み立て方に出ます。どれくらいの頻度で物事が変わるか、どれだけのルーティンが心地よいか、一晩がどれだけ目新しくある必要があるか。摩擦を生むずれは、趣味の問題であることはめったにありません。変化が興味深いものとして経験されるのか、喪失として経験されるのか、という問題です。日本語圏では相性の話が四文字の組み合わせで語られがちですが、暮らしの形を実際に決めてしまうのは、こちらの差のほうです。

仕事での開放性

高い開放性は、創造性・曖昧さへの耐性・学習を要する役割での成績を予測します。研究、デザイン、戦略、起業。低い開放性は、一貫性と実証済みの手順の遵守を要する役割での成績を予測します。それは運用の仕事のほとんどです。抽象的にどちらが有利ということはありません。適合がすべてです。日本では性格検査に最初に出会う場所が採用の適性検査であることが多く、そこで測られている性格の軸も、おおむねこの種の連続量です。ただし検査が区別しているのは優劣ではなく、職務との組み合わせのほうです。

変わるのか?

開放性は、加齢とともにいちばん確実に下がる特性で、たいてい二十代前半で頂点を迎え、そこから漂い下がります。その下降は不可避ではありません。人生がまだどれだけ本当に新しい入力を含んでいるかを追っているのであり、これはビッグファイブの知見のなかでも、実践的な含意が素直に出る数少ないものの一つです。

意図的な変化は可能ですが遅く、意図ではなく行動を通して働きます。動きを示した研究が扱っているのは、何か月にもわたる新しい領域への持続的な接触であって、「もっと開放的になろう」という決意ではありません。

よくある誤解

  • ·知能と同じではありません。相関はささやかで、開放性が記述するのは何が注意を引くかであって、それがどれだけうまく処理されるかではありません。この因子に「知性」という訳語が使われることがあるのは、日本語でこの誤解が消えにくい理由の一つです。
  • ·日常語の「心が開いている」と同義でもありません。開放性の高い人が、自分の見解を非常に固く保つこともあります。この特性は新しいものへの欲求についてのものであって、説得される用意についてのものではありません。
  • ·「変わっている人」の指標でもありません。日本語では開放性の高さが「個性的」と言い換えられることがありますが、測っているのは目新しさへの欲求で、人目を引く振る舞いではありません。開放性が高く、見た目には地味な人はたくさんいます。
  • ·低い開放性より良い、ということもありません。高い開放性は創造的な産出を予測しますし、同時に「終えるより多く始めること」も予測します。

よくある質問

開放性が高いとはどういう意味ですか?

目新しさ・抽象・美的経験への強い引力と、ルーティンでの本物の居心地の悪さです。創造的な仕事と型にはまらない関心を予測しますし、その人の有能さは予測しません。

開放性は知能と同じですか?

いいえ。ささやかに相関しますが、開放性が記述するのは何について考えたくなるかであって、どれだけうまく考えるかではありません。とても有能な人が低く出ることはたくさんあります。

日本語版で「知性」と書かれているのは同じ因子ですか?

同じ因子です。日本語の訳語が一つに揃っていないだけで、開放性・経験への開放性・知性はどれも O を指しています。ただ「知性」という語は頭の良さに読めてしまうので、測っているものに近いのは「経験への開放性」のほうです。

開放性は変わりますか?

たいていの人で加齢とともに緩やかに下がり、本当に新しい領域への持続的な接触が、それを遅らせたり反転させたりします。意図的な変化は、意図ではなく何か月もの行動を通して働きます。

開放性のファセットは何ですか?

NEO-PI-R では、想像、芸術的関心、情動性、冒険性、知性、自由主義。美的なファセットが高く、知的なファセットが低い、ということもありえます。

五つすべてで自分がどこにいるかを見る

ビッグファイブの結果はパーセンタイルで、100点満点の点数でも偏差値でもありません。ある特性で70パーセンタイルにいるとは、規準集団の70%より高いという意味です。その特性を70%持っているという意味ではなく、偏差値70という意味でもありません——偏差値70は上位2%ほどで、70パーセンタイルは偏差値でいえば55前後です。