英語圏の記事は在宅を既定にして「戻るべきか」を論じます。日本の数字はそうなっていません。国交省の令和6年度調査では、雇用型就業者のうちテレワーカーは24.6%、テレワークの週平均日数は2.1日でした。四人に三人はそもそも毎日出社していて、する人も週の半分以下です。 つまり多くの読者にとって、これは「戻るか」ではなく「減らせるか、何を根拠に」という問いです。
だいたい何が起きているか
着任したばかりで、見えない税を払っている。 新しい役割、新しい上司、新しい体制。関係の初期投資は、同じ場所にいるほうが圧倒的に安い。最初の三か月だけは、場所の効率より関係の効率が勝ちます。
仕事が深く、職場が集中に向いていない。 開放的な執務室と、立ったまま話しかけられる文化は、まとまった時間を必要とする仕事と相性が悪い。切り替えのたびに何が起きるかは注意の残留の項にあります。行く価値があるかどうかは、行った日に何をしていたかで判定してください。
寂しさを、働き方の問題として診断している。 在宅が効率的で、同時に日々の会話が消えている。これは配置の問題ではなく接触の問題で、出社を増やす以外の解き方もあります。
評価に出社が効いていて、誰もそう言わない。 明文化されていないが、いる人が想起される。ここを憶測で済ませるより、評価者が誰をどの頻度で見ているかを観察したほうが早い。
柔軟さが欲しいのであって、孤立が欲しいのではない。 それなのに選択肢が全か無かで提示されている。ここが多くの人の実際の不満です。
今週やること
- 行った日の中身を記録する。 誰と何を決めたか。三回続けて「一人で作業していた」なら、その日は行く必要がなかった日です。
- 週の単位で決めない。 案件の段階で決める。立ち上げと合意形成の週は行き、実装と執筆の週は減らす。
- 上司に、出社の目的を訊く。 「何のために来てほしいですか」は挑戦的な質問ではありません。答えが出れば設計でき、出ないなら慣習です。
- 消耗の原因を、場所と通勤に分ける。 在宅のほうが疲れる人もいます。切り替えが無い、終わりが無い、社会的な電池が別の形で減る。場所のせいにする前に、どれが効いているかを見てください。
何によって変わるか
仕事の型の検査は、構造、速度、裁量、協働を別々に採点します。ここで効くのは組み合わせです。構造の要求が高くて協働が低い人は、在宅で最も伸び、同時に最も孤立します。協働が高くて裁量が低い人は、在宅で静かに詰まり、それを自分の怠慢として処理しがちです。どちらも、場所ではなく条件の問題です。 条件が分かれば、交渉するのは日数ではなく設計になります。